喫煙者を救え!

2000.12.20


●はじめに

今さら強調するまでもないことだろうが、世間ではタバコの悪口が増加の一途である。タバコによる健康障害、環境汚染、副流煙、受動喫煙...。

喫煙コーナーや喫煙席はますます狭くなり、禁煙の場所はますます増え、タバコや喫煙者に対する攻撃が日増しに強くなってきている。喫煙者は、ますます卑屈になり、嫌煙者はますます増長し、互いに反目するその姿は、まるで宗教対立の様相を呈しているようにも見える。

しかし、この争いは、実は巧妙に仕掛けられた罠である。少なくとも私は、罠だと確信している。それを言いたくて、この文を書いた。 喫煙者も嫌煙者も、お互い無意味な争いはやめるべきである。敵は別の所にいる。喫煙者と嫌煙者には、共通の敵がいるのだ。その敵の姿をあばき、喫煙者を不当な差別から救いたい。

喫煙者を救え! 彼らは被害者である。 もちろん、嫌煙者も被害者である。しかしその加害者は喫煙者ではない。嫌煙者は喫煙者に被害を受けていると感じるかも知れないが、実は、喫煙者が一次の被害者であり、嫌煙者が感じている被害は、「二次災害」と呼ぶほうが適切である。


目次

  1. きっかけ
  2. やめられない理由
  3. なぜ煙なのか
  4. 吸う理由
  5. タバコは嗜好品ではない
  6. 死の商人
  7. 私の方法
  8. 「当たり前」と「不思議」が入れ替わる
  9. 嫌煙運動について
  10. 喫煙者の皆さんへ

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岩城 保
iwaki@letre.co.jp