つれづれなる日々

今月の日記に戻る
トップページに戻る

2008年5月の日々


05/31/2008(土)

劇団内オーディションがあり、参加。9月のリーディングの公演。

夜、『眠れない夜なんてない』関連の布物作業。


05/30/2008(金)

豚の角煮の「角」ってなんなのでしょうか。私はずっと、バラ肉が四角いからだと思っていた。夫は、「八角で調味するからでしょう?」と言う。どっちだろう?

「ずっと思っていた」系をもう1つ言うと、『オットーと呼ばれる日本人』って、森鴎外の長男於莵の話だと思っていたんだけど、ちがうんですね? というか、昔よく書店で見かけたその新書(文庫だった?)のタイトルは『オットーと呼ばれ日本人』だったと思うんだけど、それ自体が私のカンチガイなんですよね? それとも、似たタイトルの別々の本なんでしょうか。『オットーという名の日本人』のような気さえしてきました……。

夜、秋の『東京ノート』ヨーロッパツアーのミーティング。


05/29/2008(木)

文学座『風のつめたき櫻かな』観劇。紀伊国屋サザンシアターで。最前列だった。終演後、隣の席のおばさんが、「皆さん、ほんとうにおじょうずねぇ」と、なんだか普通に話しかけてきた。「そうですねぇ」とか答えていると、そのおばさんの向こうの席のおじさんが、おばさんに、「これはね、久保田万太郎原作で、モデルになったのは銀座の○○という店なんですよ。いまは三代めがやってます」とうんちくを語りだした。この二人別に知り合いでもなんでもないらしく、別々に劇場を出ていった。

そして夜はアゴラでジジババミーティング。きのう準備した料理の他に、焼き鳥とメロンを買っていく。早めに来ていた人に用意を手伝ってもらい、無事定刻に開始。


05/28/2008(水)

10:40開場、11:00開演で、第1回通し稽古。まだまだ自分の台詞が不安で、出ていないシーンでは台本を読んでいたから、全体の雰囲気はあまりよくわからなかったが、公演までまだ1カ月あるこの時期にとにかく通せたのは、よかった。

稽古の後、明日のジジババミーティング(私たちの劇団では、年に2回くらい「全体ミーティング」ってって全員集まってミーティングをするんだけど、それ以外に「年代別ミーティング」というのがあって、これは入団年度で区切って(1994〜98年入団の人、とか)、少人数で集まるんだけど、「年代」ってのは若いほうから、「新人」「若手」「中堅」などと便宜的に名称がつけられていて、一番古い私たちなんかは「ジジババ」。別にその人たちがそう呼ばれてるってことではなくて、年代別ミーティングのことをいうときに「ジジババミーティング」とか「中堅ミーティング」というってこと)の料理の準備を、アゴラの台所で。年代別ミーティングは、少人数でざっくばらんな感じで、ちょっとなんか食べたり飲んだりしながらやることが多い。今回、私は、幹事をすることになって、まぁ主な仕事は開催日時と場所の調整、準備の仕切りなんだけど、料理、好きだし、準備自体も自分でやっちゃえ〜と。

ミーティングの前日(普通は当日に用意することが多い)に、しかも1人でちまちま作業してる(2〜3人で担当する場合が多い)ので、キッチンに立ち寄る人立ち寄る人、「きょう、ミーティングですか?」「1人でやってるんですか?」と聞いてくる。詳しく説明しても長くなるので、「いや〜、私協調性ないから〜」とか答えてた。

詳しい説明っていうのは、29日は文学座の公演を午後に見にいくことにしているので時間が取れないとか、準備手伝うよと言ってくれた人があってきょう一緒にやる予定だったんだけど、2〜3日前に急な用事でダメになって、他の人に声掛けてもよかったんだけど「2人で3時間」だとすれば別に「1人で6時間」でやってもいいやね、と思ったとか、だから重い食材はきのうときょうと2回に分けてすでに買い出しすんでるんだとか、まぁそういうことです。

ポテトサラダを作り、ダイコンサラダと梅シソシラスごはんは材料ごとに下準備をすませ、煮あがったネギ豚は豚と野菜(ネギのほかにマイタケも入れた)と汁の3つに分けて、それぞれジプロックの袋や容器につめて冷蔵庫へ。キッチンでの作業は4時間ちょっとだったかな。

夕方、友だちからかめや(私の自宅の近所の飲み屋)で飲んでると連絡があり、行けたら合流すると言ってあった。8時過ぎに作業終了して、9時過ぎに合流。6時とかから飲んでる人たちに遅い時間に合流して申しわけなかったけど、すごく久しぶりに会う人たちだったので、会えて嬉しかった。


05/27/2008(火)

朝10時からの稽古も、3日続くと生活にリズムができてきて、あまりつらくなく出掛けられた。いえを出る前にご飯さえ作って食べたよ。11時半まで稽古して、あとは自主稽古。あした第1回通し稽古だから、自主稽古もみんな遠慮せず、やりたいところは繰り返しやったり、しっかり念入りに。

その後下北沢に用事に行って、一旦アゴラに戻ったのち、帰宅。駅で夫と待ち合わせ、食事。きょうは私のリクエストで焼肉。5時開店の店に5時10分頃入店。最初のお客さんだった。最近あまり肉を食べていなかったせいか、マトンだけでなく牛肉にも「獣肉」っぽさを感じる。美味しく食べたんだけどね。そのお店で、足首中心にだいぶ蚊に刺された。今年最初の蚊刺され。


05/26/2008(月)

きょうも朝10時から『眠れない夜なんてない』稽古。途中に休憩や自主稽古をはさんで、17時半まで。

夜は龍昇企画『夫婦善哉』を見るんだけど、それまで時間があったので、東大カフェで一休み。最近ちょっと時間があるとすぐここに来てるな。大きな木がたくさんあって、落ち着くんです、東大駒場キャンパス。

で、アゴラに戻って、『冒険王』のプレ稽古の稽古場をのぞくと、残念、休憩中だった。しばらくおしゃべりする。『眠れない夜なんてない』のキャストは40代以上が多くて、男女比でいったら女子が多いけど、『冒険王』は、若くて男子多くて、正反対。「正反対」って最近あんまり言わないね。全部「真逆」になっちゃったね。


05/25/2008(日)

4歳男児が、主観的にはお母さんの背中をバシバシ平手でたたいているんだけど、それがちょうどいい肩たたきになっているので、「私にもやってよ」と言ったら、「やだよ」と言われた。
「どうして?」
「ママじゃないもん」
「いいじゃんいいじゃん、やってよー」
「やだよ。子供うめば?」
4歳児おもしろいな。

『眠れない夜なんてない』は、稽古の後、自主稽古。第1回通し稽古が近づいているので、きょうはじゃぁやれるシーンを冒頭からとにかく全部やってみようということにして、途中少し前に戻って繰り返したりもしたから当たり前なんだけど2時間以上ガッツリやっちゃった。

少し傷つくことがいくつかあって、夜になって少しめそめそした。寝て起きればきっと大丈夫なんだけど、その後眠れなくなっちゃって、明日も朝早いのにまだ起きている午前3:21。


05/24/2008(土)

午後、渡辺源四郎商店『ショウジさんの息子』を春風舎にて観劇。初演(『ケンちゃんの贈り物』)を見ているんだけど、今回の再演見られてよかった。ずいぶんかわっていた。

夜は、山の手事情社『摂州合邦辻』をグリーンホール相模大野にて観劇。偶然会った友人に「快快2回見にいったんだって?」と言われる。だって、なんで面白いのか、気になったんだもん。以前、なぜだかわからないけど気に入ってしまったTHE SHAMPOO HAT『青空』は、10回公演のうち5回見にいった。そういうときは、見たい、という気持ちになるべく素直に身を任せることにしている。

合邦に話を戻すと。終演後に出演者に「こんな遠くまで見にきてくれて」とお礼を言われたけど、近所なんです、うち。


05/23/2008(金)

衣裳の靴の加工をする。上出来。稽古に行ったら、私の出るシーンの稽古はなくなっていた。でも自主稽古を少しした。

その後、美容室へ。「ゴージャスに」とお願いして、パーマとカラーリング。なかなかいい感じになったと思うけど、どうかしら。

先日快快の公演を見たときの、すごいすごい、楽しい楽しい、って気持ち、前にも感じたことある、なんだっけと思っていたんだけど、思い出した。はるか昔、大学生だった頃(1980年代初頭)に、ひょんなことから鳥獣戯画という劇団の公演を見にいって、すごく気に入って数年間見続けていたんだけど、その最初の公演を見た(映画の『ロッキーホラーショー』が好きだったので、「鳥獣戯画版ロッキーホラーショー」という副題にひかれて、ぜんぜん知らない劇団のアトリエ公演を一人で見にいったんです)ときの「うわー、こんなことやってる人たちがいるんだ。たしかに楽しいけど、こんなこと本気で堂々とやるなんて、これスゴイ」という印象にとても似ているんだ。


05/22/2008(木)

タタキ3日め、のはずだったけど、きのうで作業が終了したとのことで、きょうはタタキはなくなった。

自宅最寄駅のユニクロと新宿のオカダヤで衣裳の買い物。よし、これでだいたいそろったかな。

そしてきのうに引き続き、王子へ。きのうは、快快(というか小指値)を見たことのある友人が、「新規」の私を連れていってくれたんだけど、きょうは私が、「新規」の私の夫を連れて、見にいったわけです。他にもなんだか知り合いがたくさんいる客席だった。

開演前に舞台上で出演者たちが段取りの確認のようなことをやっているんだけど、きのうの舞台を見た私にはそれがホントにこの公演の段取りの確認であることがわかり、一人ニンマリ嬉しかった。だって、本来はオデコをぱつっと手でたたくという「自動改札」の動作を、省略して、手と手でぱちっとたたいてすませてたりするんだよ。わかりにくい記述ですみません。踊りの振りの確認で、出力30%、くらいな感じでざっとさらうことがあるんだけど、それの演劇版。自分が演じる側だからかもしれないけど、他人のそういう「ざっとさらう」感を見るのって、どうしてかわかんないけど、面白いんだよなー。

公演は、段取りかアドリブかきのうわからなかったところが、やっぱり段取りだった、ヨカッター、というようなことを考えたり、あ、あ、次好きなシーンだ、おーこうやって準備してたのかーと観察したりしながら、でも目の前で展開する動きや言葉をリアルタイムで心地よく受けとめながら、見ていた。

私が今回の快快の公演で特に好きなのは、不要なくらいキレのいい身体・筋肉、一瞬に過剰なエネルギーをかけるあてぶり系一発芸、同じ言葉がいろいろな人の口から別の会話として繰り返し繰り返し発せられる部分、それと、会話は続いていくのにしゃべり終わった人が次々倒れていってしまうシークエンス。台詞と身体表現が過剰にシンクロする(「ロータリーを回って」という台詞で、鉄パイプにぶら下がってくるりと回転する、とか)ところも好き。ただ、きのうはスキがなくすごいと思ったダンスの途中でひじサポーターやひざサポーターがはずれてきて直している人がいたり、舞台装置のタイヤが位置がずれてきて劇中で何度かぐいっと押し戻していたりということがあって、それはちょっと残念な気がした。自動改札のシーンで、オデコぱつっの1発めがきちんと音が出なかったのも、おしかった。けどあれですね、こう書いてみて気づいたけど、ジンジャーからいつ降りるか、という話をずーっとしている演劇作品なのに、私、あの2人がジンジャーからいつ降りるのか、降りる決心をするのかしないのか、というところにぜんぜん興味を持たないままこの作品を見てました。パワーやスタイルが気に入っちゃって、内容がどうでもかまわなかった、ということかもしれない。自分勝手な観客ですみません。でも、この人たちが次にどんな作品をつくるのかにはとても興味があるので、次回公演はぜひまた見にいきたいと思った。


05/21/2008(水)

タタキ2日め。主に塗装作業。塗料を塗ったり、仕上げに、ウレタンニスを塗ったり、オイルを塗ったり。ウレタンニス塗装は、溶剤のせいでみんなちょっぴりハイというか、変なテンションに。『上野動物園再々々襲撃』のときもそんなんなったっけね、そういえば。

夜は、快快『ジンジャーに乗って』を見に、王子小劇場へ。友人にすすめられて、新規同伴サービス(この劇団を見たことのない人と2人で行くと、1名分が無料になる。要予約)を利用して、行きました。私は、演劇はなるべく事前に情報を入れないで見に行くことにしているんだけど、そのうえもともと新聞やテレビに載っているようなことをあまり知らないで暮らしているので、タイトルの意味も、それが何かの比喩なのかジンジャーというのが具体的に何なのかとか、なんにも知らなくて、ただ1点、もしこれが巨大ロボットアニメネタだったらきっとぜんぜんわからないだろうなぁというのだけが心配でした(「乗って」部分からそこまで妄想が広がった。知識がないとこを想像力で補って生きているんだなぁ。その分カンチガイも多いにちがいない)。ぜんぜんちがった。面白かったのと、自分にとって何がどう面白かったのかよくわからなかったのとで、明日もう1回見にいくことにした。


05/20/2008(火)

いろいろな考えがぐるぐるとうずまいて、ゆうべはなかなか寝付けず、結局起きてきて書き物などして、2時間睡眠で起床。きょうは『眠れない夜なんてない』の舞台装置をつくるタタキの日なのである。少し早めに駅に行ったんだけど、今朝方の強風と大雨の影響で電車が遅れているとのこと。普段30分くらいで行く分が、1時間くらい掛かった。

舞台装置製作は、どちらかというと私は苦手分野である。さらに、大きな音に弱いので、電動工具の騒音響き渡る作業場はつらい場所です。とはいえ、逆に、あまり仕事ができないからすごく大変なことを割り当てられることはないので、その点は気が楽だ。きょうは、材木の切る長さを測ってしるしをつけたり、パネルを補強するためエアタッカーを打ったり、できたパネルに色を塗ったりした。けっこう機嫌よく作業していた。

明日も早いし夜は夜で別のとこに行く用事があるので、きょうは早く寝ます。本当です。もう寝ます。


05/19/2008(月)

久しぶりに稽古。きのうまで風琴工房の公演に出演していた篠塚さんが、きょうからこちらの稽古に再合流。あれ?離れなきゃ「合流」しないんだから「再」合流は、変か? とかいちいちこういうところにこだわってしまうのが私のメンドクサイところだなぁ……。

私関係の稽古は5時で終わり、やっぱりもう稽古の終わった友2人と東大カフェでお茶と軽食。最近見た演劇の話とか、稽古のこととか、1時間ほど話す。


05/18/2008(日)

急な坂スタジオに行く。初めて行く場所だったんだけど、大和と横浜での乗り換えもまごつかず、日ノ出町の駅に着き、楽勝と思ったらあと1歩というところで道に迷った。この地図見て行ったんだけど、これ、「青少年センター」の前の道を左に曲がっていくと「急な坂スタジオ」の入口がある、というふうに見えません? 実は入口は「野毛坂」沿いだった。電話して教えてもらって間にあって着いたけど、きのうもきょうもギリギリで急いで劇場に駆け込むことになっちゃって、なんとなくそのこと自体にちょっとへこんだ。

でも始まってみたら、動物園ツアーも楽しいし、演劇公演も面白いし(俳優を遠巻きにして台詞のほとんど聞き取れない幕開きから一転して、野外なのに1.8メートル四方のアクティングエリアをちまちまと3方から囲む客席に案内されて、何が始まるかと思ったらマイクを持ったジェリーから犬の話を[ちょく]で聞かされて、と、わくわくすることが次から次へと起こった)、なんだか知り合いにもたくさん会ったし、すっかりいい気分で過ごした。動物園なんていつぶりだったろう。アフタートークでの、動物園関係者のかたがたの濃いトークも、印象に残った。


05/17/2008(土)

なんやらかんやら事務仕事。そして夜『新宿八犬伝』を見るべく、余裕を持って出掛けたはずが、有楽町線で人身事故があったということで、池袋で立ち往生。地下鉄新線に行ってみたら、こちらもダメ。パニックして劇場に電話して状況を説明し、「どうしたらいいでしょう?」と言ったら、考えてくれて、江古田から来たらどうかと言われる。普通だったらそれで「わかりました」となるんだけど、なにせパニックしちゃってるので、「江古田に行くには何線に乗ったらいいですか?」というところまで教えてもらって、江古田から小走りでどうやらこうやら開演に間にあって席に着く。

『新宿八犬伝』は、現代口語演劇的な要素と80年代演劇的な要素のバランスが、ゲネのときよりずいぶんよくなっているように思った。


05/16/2008(金)

食事。洗濯、洗濯、洗濯。食事。お風呂(湯船につかって、台詞の練習)。買い物。ビール。


05/15/2008(木)

定期メンテナンスで歯医者へ。歯の裏側がちょっとダメだった。

ファストフード店に入ったら、すぐ隣の席が60代くらいのおばさま2人だった。いま稽古中の『眠れない夜なんてない』という新作は主に中高年の人たちの話で、台詞の特徴として、「話が飛ぶ」「相手の言うことを聞いていない」ということがあるんだけれど、隣のテーブルでまさにそういうののオンパレードの会話が繰り広げられていて、それはもう圧倒される勢いだった。四川大地震への日本の援助額5億円は少ないのか妥当なのかという話題が、シームレスで、ワインは赤と白とどっちが好きかという話にシフトし、途中途中で、窓から見えるおまわりさんと通行人の様子に対するコメントが入る。レモンチェッロは明治屋とかで売っていると何度言っても、相手は、美味しかったから今度(イタリアに?)行ったらまた買ってくると繰り返す。まちがったことを言ってたりもしている。たとえば、
「でも焼酎ってくさいんでしょ?」
「いまのはくさくないわよ。ムギなら。イモはくさいけど」
「こないだ泡盛って飲んだけど、くさかったわよ」
「あれはサトウキビだから」
とか。無敵である。台本読むつもりだったんだけど、隣の会話に意識が釘付けになっちゃって、読めなかった。

下北沢に移動して、コーヒーとドーナツ。自意識過剰なんだろうけど、この街でお茶飲みながら演劇の台本を広げるのは、気が引ける。他のことをしながら、背後の男性2人の会話を聞くともなく聞く。主に1人がしゃべっていて、哲学とか思想とかいう感じの非常に論理的でむずかしい感じの話で、内容はもちろんぜんぜんわかんないんだけど、論の進め方的には、聞いていてイライラしなくて、よかった。論理的に積み重なっていくのって、落ち着く。

そして、風琴工房『hg』観劇。水俣病の話だということだけ、聞いていた。1幕は想定の範囲内だったけれど、2幕には驚いた。演劇的手法を使ったワークショップ(何かの事柄を外から客観的に知るのではなく、疑似体験する)に出会うたびに「演劇というのはパワフルな手法なだけに、運用には注意が必要だ」と思うんだけど、きょうの公演でも、ワークショップとは別の意味で、演劇のパワフルさについて考えさせられた。私たちが生きている現実の世界のリアルと演劇の舞台のリアルのちがい、ということも考えた。始まってわりとすぐのシーンで、「机をコの字型に並べる」ところがあり、台詞ではたしかに「コの字型」と言っているんだけど、実際には客席に向かって開きぎみの「ハ」の字的な配置になっていて、これが新劇の舞台だったら(新劇に対しての私の偏見かもしれないけど)「客席への見え方だけ気にしてる」「都合よすぎる」と思うところだけど、きょうの作品の場合は、「これはお芝居なんです。現実世界とはちがうルールで動いているんです」という宣言のように思えた。そして、客演陣のすばらしさに舌を巻いた。


05/14/2008(水)

あなざ事情団ミーティング。喫茶店で3時間。

そして、いくつか用事があってアゴラへ。いくつか用事をすませ、帰宅。


05/13/2008(火)

稽古がお休み。あなざ事情団の企画書に載せるプロフィールを書く。夜、西村企画『新宿八犬伝』ゲネプロ見学。私、これ、昔、第三エロチカの公演を見てるんだ。有薗さんが出演していたことくらいしか覚えてなかったんだけど、きょうこの戯曲の言葉を聞きながら、むかしむかしに見た舞台の記憶がかすかによみがえってきた。猫のヒゲみたいなメイクをした女の人がいた気がする。紙幣がひらひら舞い落ちてくるシーンがあった気がする。猫のヒゲはさすがに記憶違いか?


05/12/2008(月)

衣裳を探すため、衣裳スタッフと2人、新宿のデパートへ。店員の接客攻撃(「お色ちがいもございますよ」「なにか、ご予定決まっていらっしゃるんですか?」「よろしかったらご試着できますので」などなど)をかわしつつ、何点か試着して写真を撮る。色はいいけど形がもう1つだったり、大きすぎたり、小さすぎたり、これでもいいけど60点みたいなのが多かったんだけど、ふと手にとったプリントのスリップドレスがなかなかよさ気で、試着するととてもよい感じで、2人とも、これはいいねぇと乗り気になったんだけど、
「毎回1点、こういうアルマーニっぽくないのが入ってくるんですよ」
との店員さんの言葉にギクリ。アルマーニだったのか。値札を見てみる。14万7000円。うわー、これは買えないよ。ブランド品ってむやみに高いと思ってたけど、高いのには理由があるんだなぁ。布地もカッティングも、ものすごくよかったもの。でも、買えないけどね。

きょうの稽古は夜。稽古場に行くと、置き道具(テーブル、椅子のたぐい)が搬入されていた。どこで椅子にもたれるか。どこは背中をまっすぐにしているか。テーブルに手を置くのか置かないのか。そういうようなことをこれからいろいろ考えていくわけだね。楽しみです。


05/11/2008(日)

バスに乗って静岡に演劇を見に行った。3時間かけて行って、1時間の公演を見て、3時間かけて帰ってくる。日常からちょっとだけずれたような非日常な感じの、不思議な移動体験。

夜は、都内某所で照明の吊り込みのお手伝い。


05/10/2008(土)

稽古の後、吉祥寺シアターに東京デスロック『WALTZ MACBETH』を見に行く。近くの古本屋でE・ファージョン『ガラスのくつ』(石井桃子訳)購入。近くの喫茶店で、メニューも見ずにホットコーヒーを頼んだら、600円だった。高いよ。落ち着く店内だけどさ。

デスロックは、おもしろかった。バルコニー席だったので、正方形の舞台がきれいに見渡せて、白い床面が赤い血で染まっていく様などもとてもよく見えて、興味深かった。ぐるんぐるん回る照明に思わず天井を見上げたら、ムービングライトが吊ってあるわけじゃなくて、固定されたライトが順番に点いて消えているだけだったのも驚いた。そして、俳優それぞれに印象的なシーンがあって、かっこよかった。ただ、台詞の音としては、寺内さんが1人ダントツに聞きやすくきれいだったので、現代口語演劇俳優陣ももっとがんばれ!(自分も含め、)と思いました。


05/09/2008(金)

余裕をもっていえを出たはずが、小田急線が遅れていて、別ルートで稽古に向かう。「松田15分遅刻」とメーリングリストに連絡した直後、きょうの稽古開始時間を30分早くカンチガイしていたことが判明し、「松田遅れません」と連絡。なんだかややこしいことをしてしまった。

稽古は、3場と1場。きょうも少しずつ台詞が追加されたり変更になったりしていく。


05/08/2008(木)

日本語を習う外国人にとって、難しいポイントっていくつかあるだろうし母国語が何かによって何が難しいか違うんだろうけれど、音の長さに意味があるってところはたしかに難易度高いんだろうね。外国人の書いた日本語で「いままでの動力を無駄にしないように」(動力→努力)とか「仏の高校」(仏→普通)というのを最近見た。

稽古が休みで、いえから1歩も出ず1日過ごす。


05/07/2008(水)

舞台美術の図面ができてきて、テーブル、椅子の位置などをなるたけそれにあわせた(できるだけ。いまの稽古場では、実寸が取れない)。座り位置が変更になって、近かった人が遠くなったり遠かった人が近くなったり、見える景色が少しかわったり。

稽古のあと、衣裳の探し物で新宿へ。お、これはなかなかいいんじゃないの?

明日は稽古が休み。という解放感から、本読んで夜更かししてしまう。


05/06/2008(火)

またまたみっちり稽古の日。見学に来た友と、稽古の後、四つ角の喫茶店で小一時間話す。セルフサービスの飲み放題が、コーヒー、紅茶だけじゃなく、ハーブティー各種やジュースなんかも飲めるようになってた。アールグレーとペパーミントティーを喫す。

自宅最寄り駅まで戻ってから、衣裳探しでデパートへ。商品をちょっとでも手にとると「どうぞー、ご試着できますよー」とか声かけてくるのはどうにかならないんだろうか。質問とかあれば聞くので、それまで勝手に見させてほしい。やっぱ私デパートダメだ。やっぱ通販しかないのか?

帰宅し、一人で日本酒飲んで酔っ払う。


05/05/2008(月)

午前中、ミーティング1件ありアゴラへ。稽古は12時からだけど、私の出てるシーンは16:30からなので、東大カフェに行ったり、駒場の街をうろついたり。うろついていて、帽子をなくした。黒のコーデュロイのハンチング。

で、夕方から新作稽古。最後らへん。

「役割語」という考え方のことをきょう、知った。「わしはそんなことは知らん!」が博士らしく、「まぁ大変。お怪我はなくて?」がお嬢様らしい言葉だというふうに、どうして私たちは認識するのか。というか、たぶんそんな博士やそんなお嬢様に私たちは会ったことがないのに、どうして博士らしく、お嬢様らしく感じるのか。みたいな話。吹き替え海外ドラマ等の声優口調も、役割語なんでしょか。


05/04/2008(日)

11時から稽古。お昼休憩が少し長いなぁと思っていたら、休憩が終わったときに、最後までの台本が配られた。完本!

ユニクロで夏物衣料数点購入。


05/03/2008(土)

11時から稽古。私の出ているシーンの稽古が、きょうはみっちりあった。


05/02/2008(金)

きょうの稽古は14時始まり。新しい台本がまた配られた。こういう展開になるのかー。

稽古終わって、自宅最寄り駅まで帰ってきて、駅ビルのスーパーで買い物して出てきたところで友から電話。近くにいるというじゃありませんか。8人ほどでわいわいと飲む。


05/01/2008(木)

『眠れない夜なんてない』の稽古の途中、あいた時間ができたので、カフェのテラスで小1時間、1人でぼんやりお茶を飲む。アールグレーのアイスティー。台詞の予習復習をしたり、隣のテーブルの会話を聞くともなく聞いたり。

夜は、あなざ事情団のミーティング。5月中にすること、来年に向けて動きはじめること、いつ実現するかまだはっきりしないけれどぼちぼちやりはじめることなどについて。


今月の日記に戻る
トップページに戻る