つれづれなる日々

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2005年6月の日々

レインコート

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06/30/2005(木)

地下鉄の駅では、スイカのようなシステムのカードがあるらしく、ピッピッと音をさせながら自動改札を人が通っていく。便利そうなので私たちも使ってみよう、でも値段とかわからないね、「1万ウォン札を出して『カード』と言ってみようか」という友に続き、私もカードを購入。

ワークショップを見学し、ギウンさんと昼食を食べた後、一緒に教保文庫(きのう行った書店)に行って、きのう探して見つからなかった日本の漫画のことを店員さんにいろいろ訊いてもらって、購入! いろいろな理由からどうしても欲しかった本なので、買えて本当によかったんだけど、ケース入り8冊セットはお店の人が紙袋を二重にしてくれるほどの重さで、これを持って日本に帰るのかと思うと、なんだかちょっと間抜けな気もした。

一旦ホテルに帰って、洗濯。

そして地下鉄で大学路へ。パク先生に勧められたミュージカル『地下鉄1号線』を見に行ったのだ。友との待ち合わせまでまだちょっと時間があったので、去年別の友に教えてもらってでもまだ行ったことのなかったポジャギの店をのぞいてみた。なるほどー、これはおもしろい、ゆっくり見たいと思い、「いまは時間がないので、また来ます」と行って、友との待ち合わせの食堂に行く。キムチチゲと卵蒸しを注文したというので、私はスンドゥブゥ(豆腐)チゲにして、3人でシェアして食べる。

『地下鉄1号線』は、ほとんど何も知らないまま見にいったんだけど、地下鉄の階段で主人公が歌う最初の曲からぐーっとひきこまれ、2時間40分飽きることなく楽しめた。火・木・土は日本語字幕つき上演(水・金・日は英語)とのことで、内容がよくわかったのもよかった。曲がかっこいい、演技がうまい、動きがきっちり訓練されている、戯曲の構成が見事、歌がうまい。主要登場人物以外は何役もやっているので、カーテンコールで出てきたキャストを見て「えー、これだけの人数でやってたの?」とビックリ。みんなすごい大活躍だったんだ……。

ホテルに戻り、いえの人と夕食を食べに出掛ける。もう12時近く、「終わりです」という店も多かったが、ホテルの前の焼き肉屋2軒のうち1軒が24時間営業とわかり、その店でサムギョプサルを食べる。


06/29/2005(水)

ゆうべ洗濯をして(このホテルは各部屋に洗濯・乾燥機が装備されている)、「洗濯が終わったら中味を選り分けて、乾燥機にかけるものはかけよう」と思ったのにまだ洗濯中に眠ってしまい、気づいたら朝8時。いえの人はズボンが1着しかないので、昼までに乾かさないと出掛けられない! 慌てて乾燥機を回す。でもまぁ2時間で無事乾燥。やれやれ。

いえの人とホテルの近くの食堂に入り、「○○定食」というのを頼んだら、お店の人が(たぶん)「これこれこういう内容なんだが、いいか?」と聞いてきたのだけれど、その韓国語が私たち二人ともまったくわからず、隣のテーブルのおじさんが「通訳しましょうか」と言ってきたりでけっこうオオゴトに。とにかく頼むと、味噌汁とご飯に小さいおかず(何を頼んでも出てくる小皿類)というもので、シンプルだったがけっこうボリュームがあり、満腹する。

劇場に行くいえの人と別れ、地下鉄で光化門の大きな本屋さんへ。韓国語の勉強のため、なにかよく知っている本の韓国語版を見つけたいと思ったのだが、物量に圧倒され、棚から棚へと見ていくばかり。もともと書店というのは好きな場所ではあるのだが、字もまだあまりよく読めない韓国語の書籍に囲まれて機嫌よく2時間も過ごせたのには、自分でビックリした。Alice in Wonderlandのwonderlandが、イサンハンナラ(変な/おかしな/異常な 国)であることを知る。

きのうと同じフードコートで食事。いったんホテルに帰り、1時間ほど休憩。夜は、『その河をこえて、五月』の通し稽古を見学。ホテルから劇場に行くのにタクシーを拾ったらなんだかすごい渋滞で、途中で運転手さんに「7時までに着かなければなりません。大丈夫ですか?」と言うと、うん、うんとうなずいて、それからは抜け道に入ったりクラクションで前の車をガンガン威嚇(?)したりして急いでくれたんだけど、それでも劇場に着いたらもう通しが始まっていた。

夜は、おとといと同じ店で大人数で焼き肉。3日連続で夕食がカルビ。韓国に来るのは初めてではないが、こんなことは初めて。


06/28/2005(火)

午前中、平田オリザのワークショップを見学。去年、『ソウルノート』を一緒にやったソン・ギウンさん(翻訳)や、劇団パークの俳優たちと、再会。ワークショップの講評で、
「(このチームは)俳優がうまかったのでおもしろかったが、課題はクリアできていない」
というのが大変興味深かった。

ワークショップの後、ギウンさんやギウンさんの友だち、パークの人たちと、地下のフードコートで昼食。ギウンさんは3月に『カガクするココロ』を演出して大学で公演しているのだが、そのときロックンローラーの役で出たという人もいた。ロックンローラー中島は元々は男性の役だが、女性が演じたので、小島(同じバンドの人)のことが好きだという設定にしたそうだ。私も、「桜美林大学の学生たちの公演では、農学部の久保を女性がやって、大山(化学の人)ラブ!みたいな感じにしてましたよ」という話をした。ギウンさんの友だちから「去年、『ソウルノート』見ました。あなたが四つ足で這っていったのが面白かった」、ってそれはあなた、アフタートークのことですね!(私は通訳の人の近くに座っていたので話がわかったけど、離れて座っていた他の日本人俳優には聞こえなかっただろうから、その人たちに内容を伝えようとして、トークの進行のじゃまにならないように姿勢を低くして近づいていった……つもりだったんだけど、大きな人がいきなり手と膝をついて高速移動をしたので、お客さんが相当びっくりした)

パークの事務所に行くというソンヨンさん、ジュヒさんと一緒に、バスで大学路に向かう。ソウルでバスに乗るのは初めてだった。窓の外を指してソンヨンさんが、「あれが、パゴダ公園です」と教えてくれる。「あぁ、サムイル運動の」と答えると、「はい、ご存知でしたか」と言われる。

8カ月ぶりの大学路(昨年秋の『ソウルノート』公演の、稽古場も劇場もこの地域だった)は、やはり懐かしかった。さっそくお気に入りのaigen postの店に行く。うわー、セール中だ。パークの事務所に寄ってパク先生と奥さんのチェさんに再会。おみやげを手渡した後、日本から遊びにきた私たち女子3人は、ギウンさんお勧めの『ハルクイヤギ』(ハルク物語)という児童劇を観劇。大学路の劇場だから、すぐに場所もみつかるだろうと思っていたのだが、横道に入った先の、しかも外から見たらまだ建築中に見える建物で、パークの人たちに一緒に行ってもらわなかったら見つけられなかったかもしれない。歌も演出もとても面白い作品だったが、平日の4時の回のせいか、お客さんが少なくてちょっとかわいそうなくらいだった。

5時過ぎに終演。ロビーに迎えに来てくれたパークの人たちと、近所のお店へ。美味しい焼き肉を食べ、昨年の秋以来勉強してきた韓国語を駆使してがんばってみんなとしゃべる。秋の『ソウルノート』では、韓国側のキャストが何人か替わるんだけど、新しいキャストのかた2名にも、きょうお会いすることができて、よかった。


06/27/2005(月)

最寄り駅から空港バスで成田に向かう。いえの人が仕事できのうからソウルに行っているのだが、私は今回、純粋に遊びに行く。韓国には公演のためいままで3回行っているが、稽古も公演もなく遊ぶためだけに行くのは初めてだ。

夕方ホテルに着き、いえの人や他の知り合いと合流して、夕食は焼き肉。夜、女子3人でサウナ(ハンジュンマク)に行く。オプションの「指圧」がとても気持ちがよかった。


06/26/2005(日)

倉庫にて『フェードル』のカタシ。荷物を下ろし、いらない物は捨て、とっておく物は整理して仕舞う。装置に使うかもしれなくて購入してあったステンレス製のボウル(結局使わなかった)をもらって帰る。

夕方、美容室へ。カットとカラーリング。というか、白髪染め。「最近、生え際のあたりがずいぶん白髪が増えちゃって」と言うと、私が気づいてないだけで、全体的にそうだ、と言われる。そのうちまっ白な白髪になるのだろうか。

携帯で「乗り換え案内」を使うことを覚え、大宮から八丁堀への経路を確認して、向かう。きのう、きょうと、6 directors上映会というのがあっていて(←北九州弁?)、私が出演した『進め!』(監督:沖田修一)をはじめ、7本の短編自主映画(1本10分)が上演されるので、それを見に。演劇に比べて映画はやれることが多い、というような認識を持っていたんだけど、それぞれの作者が自分の感じたことや言いたいことを映画として表現しようとしてうまくいったり失敗したり四苦八苦したりしているさまが画面から伝わってきて(うまくいっていない場合、10分という時間でも長く感じた)、映画は映画で大変なんだということを知った。

明日フランスに帰るクリステルと、食事。こうやってだらだらバカな話などしながらわいわいご飯食べたのって、きょうが最初で最後だな。


06/25/2005(土)

千秋楽。カーテンコールを終えて袖に戻ってくると、フランソワが立っている。思わず肩をつかむと、
「I know. It's finished. I'm sad too.」(終わっちゃったね。わかってるよ。僕も悲しいよ)
と言う。私の気持ちが、「お疲れさま」でも「ありがとう」でもなく、「終わって悲しい」だと、この人は一瞬でわかってくれたんだろうか。それとも、感じ方自体が似ているのだろうか。

打ち上げを終えて電車に乗り、池袋で走らないと終電に間に合わない時間であることにはっと気づく。電車の中であわただしくフランソワ、演出助手のクリステルにさよならの挨拶をする。

いえの人は明日の早朝、仕事でソウルに発つ。帰宅してその荷造りを手伝い、その後、もう深夜なんだけどなかなか眠れずにだらだらといろんな人のウェブサイトなどを見て過ごす。


06/24/2005(金)

ミーティングでフランソワが、
「きのう公演を見た人から、『暗い』とか『長い』と言われた人はいますか?」
と聞く。みんな、首を横に振っている。ホントか? 私が、
「一人、長いと言った人がいました」
と言うと、
「では、パノープ(私)のシーンをカットします。それはとてもたやすい」
はははは。絶対に冗談なんだけど、本番直前で動揺しやすくなってるので、ちょっとキツイ。でもこんなことでへこまないぞ!と自分を元気づける。

本番の前に、衣裳の記録用の写真を撮る。今回の衣裳は、高橋佳代さんが担当された。私は、「公演用に衣裳を作成する」という公演に参加した経験がほとんどなく、そういうことでいえばヘアメイクの方に付いていただく公演もほどんど経験がなく、今回はそういうスタッフの方々と接するのが新鮮だった。

この『フェードル』の公演では、私は、開演から終演までほぼずっと舞台上にいて、ロウソクを点けたり消したりとかいろいろすることはあるんだけど、基本的に傍観者的に(というか、これからどんな悲劇が起こるかわかっていて、なす術なく見ているしかない、というような立場)他の人が運命にもてあそばれたりあがいたりしているさまを見ている。きょうは特に観客的に見入ってしまった。一番近いところで見てるからなー。


06/23/2005(木)

歯医者に行く。インプラントを入れたところに仮歯が入る。ガンガン噛んでくださいと言われる。

そして初日。段取り変更部分とカーテンコールの練習をした後は、各自アップしたり準備したり。フランソワがいつになくそわそわしている。初日はやっぱり緊張するのだろうか。女子楽屋にフランソワが顔を出したので、用意していたプレゼント(「愛」とか「翼」とか漢字で書いてあるポストカード)をあげたら、全部僕にくれるの?(5枚ほどあったので)と言って喜んでくれた。カードも沿えてあって、「カードは後で読む」と言っていたのに、そのうちその場で開いて、「うん、僕もそうだ」「うん、そうなるといいね」などと(英語で)カードの私の文章と会話しながら読んでいた。

青年団の公演では、稽古で起きなかったトラブルが本番で起きるということはほとんどない。稽古で出尽くしているからだ。今回はでも、動線が決まってからの稽古の量が青年団ほど多くなかったので、きっと何かアクシデントがあるだろうと思っていたら、案の定、私の使う「種火」が途中で消えてしまった。小道具でライターを持っていたので、大事なかったが。むしろ、あぁ、やっぱり起きたなーと、まぁ想定の範囲内だったので、心の中でなんとなくにやりとしながら(もちろんアクシデントは無いにこしたことはないんだけど。)、落ち着いて対処していた。


06/22/2005(水)

きょうは私は抜き稽古はなく、早めに行ってゆっくり慎重にメイク。きのうは、自分でやるのが初めてで、しかも通し稽古の始まる時間が迫ってあせって慌てたので、それが敗因だったようだ。きょうは、うまくいった。よし、これで大丈夫。
(あぁでも、写真撮影がきのうだった。あのまっ白な顔が記録に残るのね……)


06/21/2005(火)

照明と合わせる稽古を1時間ほど。きょうも、段取りのみ。通し稽古ではないときに演技をしてもらいたくない、とのこと。

通し稽古は、メイク「あり」で。先週メイクの方がやってくださったとおりにやっているつもりでも、見るとやるではやはり大違いで、私の場合、むらだ、むらだ、とファンデーションを塗っていったらまっ白になってしまい、上から差した色も思いのほか発色がよく、後でフランソワから「白すぎる、重すぎる」と言われてしまった。

アゴラ帰りのいえの人と、連絡を取り合って帰りの電車の途中で合流し(携帯メールって、ホント便利ですね)、食事。というか飲みに行ったんだけど、私は通し稽古中にお腹がぐるぐる鳴るくらい空腹でそのまま帰ってきたので、一食キッチリ食べたくらいしっかり食べた。


06/20/2005(月)

用事があり、アゴラ経由で富士見(『フェードル』稽古)へ。

照明と段取りの確認のため、台詞は言わないでどんどん動いていく、ということを、きょうはやったけれど、これがなかなかむずかしく、台詞を言わないと動きが出てこなかったり、順番をまちがえたり。THE SHAMPOO HATで「まいて通し」という稽古があったけど、あれと似た感じだった。

予定していた通し稽古は、きょうはできなかった。


06/19/2005(日)

公演前の、最後のお休み。きょうの食事は、ファミレス、家(スパゲッティを茹でた)、コンビニ。最近忙しくて、1日1食は駅のホームとか車中だったので、座ってテーブルで食事して、あーお休みだーと実感した。


06/18/2005(土)

ヘア・メイクの方に来ていただき、ヘア・メイクを決める。本番は自分たちでやるので、やり方も教わる。まぶたのどこに陰影の線を入れればいいかということを、きょう初めて知る。自分で試してときどき変になっていたのは、骨の下じゃなく上に濃い色を入れていたからだったのね。

そしてきょうも通し稽古。段取り的にうまく行かなかった部分がいくつかあったんだけど、そういうことに関してフランソワは、ダメ出しのときに何も言わない。きのうもきょうもそうだった。それはたとえば、「棒が落ちた」、「ロウソク台にロウソクを差さなかった」とかで、青年団の平田オリザ演出だったらダメ出しできっと指摘されるであろうことであり、原因と対策を俳優とスタッフと演出とで話さなくて大丈夫なの?と私は少し心配になるのだが、フランソワにはフランソワなりの「これは俳優の仕事」「これはスタッフの仕事」という区分があるらしく、みんなで問題点を共有して話し合うのではなく、個別に対処しているようである。というか、もしかしたら青年団のやり方のほうが少数派なのだろうか。


06/17/2005(金)

通し稽古。本番を見られない松井企画の人たちが見に来た。初めての通しで、直前まで段取りの変更もあったし、私は妙に高揚した気分だった。今回私はいろいろと段取りが多く、全部順番通り忘れずにできるかということが一番心配だったのだけど、大丈夫だった。


06/16/2005(木)

通し稽古の予定だったが、照明を決めるほうが先決ということになり、冒頭部分からあかりあわせ(と言うらしい)。三幕三場までやって、フランソワがきょうはもう疲れてできないと言って稽古終了になった。

いえの人が、長い旅公演から帰ってきた。飲みに行く。


06/15/2005(水)

衣裳を着て稽古する。きょうは、5幕。うん、これは着て慣れておく必要がある、と再認識する。山形の友のおみやげ「くじら餅」(黒砂糖)をおやつにいただく。たぶん初めて食べた。ねっとりもっちりしていて、胡桃が入っていて、すごくおいしかった。

ある一行の台詞を言っている言い方で、役全部をやってくれ、とフランソワから言われる。「それでは、弱くならない?」「そんなことはないと思う」とのことで、明日からやってみることになる。


06/14/2005(火)

歯医者に行ってから劇場へ。きょうは4幕。先日から、1幕ごとに、段取りを付けたり確認したりしながらざっとやる→その幕を通してやる、という稽古のしかただ。

夜は、第2回衣裳合わせをアゴラで。私を含め何人かの分はもうこれで完成となったので、明日から着て稽古ができることになり、一安心。


06/13/2005(月)

私の、本番用の椅子が届く。稽古は、まず私だけ段取りの稽古。1幕、2幕の変更部分、そしてこないだの続きで4幕。

みんなでの稽古は、3幕。私はまったく台詞がない部分で、でもずっと舞台上にいるので、どうふに何をしながら「居る」か、試行錯誤中。

夜、家で、1幕から4幕の私の段取りをエクセルで表にまとめてみた。


06/12/2005(日)

ハングル能力検定試験を受ける。初めてなので、5級(これが一番下)と4級。

午前中は5級の試験で、これは過去問題もやっていったし、だいたいはできたと思うけど、動詞で知らない単語がいくつかあった。4級は、さらに知らない単語(主に動詞・形容詞)があり、やっぱりむずかしいなーと思った。ただ、4級は受験勉強をほとんどしなかったので、試験と関係なく、知っている単語であれば答えられるし、知らない単語が出てくれば手も出ない、という感じで、自分の実力がどの程度なのかかえってよくわかったような気がする。

4級の聞取問題で、絵があってそれについての問いに対する答えを選択肢の中から選ぶのがあって、たとえば、果物を食べている大きな男の子と麺を食べている小さな男の子の絵で「弟は何を食べていますか?」という質問に「モチ」「果実」「冷麺」「ご飯」(たぶん)から選んで答える、というようなのなんだけど、それの第1問が私にはけっこう衝撃的、というか、虚を突かれた感じだった。

それは新聞の紙面らしき絵で、3日分(4/12、4/13、4/14のプロ野球の試合結果が「巨人-阪神3-2」とかずらずら書いてあって、質問は、「きょうは何日ですか?」。「13日です」「20日です」……と答えが続くので、あぁ、この表に出てる日にちを選べばいいのね、13日だ、と思った途端最後の選択肢が「14日」で、動揺。もう一度表をよく見ると12日、13日の分は試合の結果が書いてあるけど14日のは「18:00スタート」とかなので、そうかそうか、だから「きょう」は14日だ!と回答――とここまで書いて問題用紙を確認したら、その新聞の絵の一番上のところに「2005年4月14日(木)」って書いてあるじゃないか! そこを見ればよかったのか……。

ともあれ、1回めの挑戦、無事終了。さてどんな結果になるでしょうか。


06/11/2005(土)

こないだから、私の動きなどのテクニカルな稽古をやると言っていながらいざとなると他のことが持ち上がってできないでいたんだけど、きょう、やっと1〜3幕の動きをつけてもらった。演出プランはできているので、それを教えてもらって実際にやってみながらメモしていく。その後1幕と2幕をそれぞれ通した。このままだとだいぶ長くなりそうだが、大丈夫だろうか。


06/10/2005(金)

衣裳が出来てきて、きょうは第1回の衣裳合わせ。まだあちこちが「仮」で、安全ピンやしつけ糸でとめてあるけれど、実際にも比喩的にも重量感のある、重厚な衣裳の数々。テキパキテキパキ衣裳の調整をする衣裳スタッフの、プロの実力にも圧倒される。

友が、回転していないけど回転寿司並みのリーズナブルなお値段の寿司屋さんに連れていってくれた。隣の席の人が、
「タイとカレイはないの?」
と訊ねた。
「はい?」
と板前さんに言われ、その人は、言ったことを繰り返そうとして、
「タレイとカイ」
と言った。私以外、だれも気づいていない様子。日常会話の中でこういうようなコトバに出会うと、なんだかとっても嬉しくなる。


06/09/2005(木)

『フェードル』の稽古は、きょうから、公演会場のキラリ☆ふじみ マルチホールで。長時間家を空けることになるので、パソコンに来るメールを携帯に転送するよう設定して出掛ける。なつかしい友からの嬉しいメールが5通に分割されて届き、次から次へと読みながら、なんとも言えないあたたかいステキな気持ちになる。ビバ、携帯!

しかし、稽古のほうは、きょうはあまり進まなかった。演出家とスタッフで、何を、なぜ、いつまでにやってほしいのか、ということの認識の食い違いがあり、演出家が怒って出ていってしまった。フランソワの感情の起伏が激しいのは、ビックリはするけど、私は腹は立たない。本人も自分の感情をもてあましているというのが見てとれるし、いつまでも怒っていないで、爆発した後すぐに、公演の成功を目指してまた進み始めるからである。

夜、当日パンフレットの文字校正を集中してやったら、気持ちが高揚したんだかなんだか、その後なかなか眠れない。あぁ、きのうも睡眠不足だったのに。


06/08/2005(水)

新しい携帯が便利だし楽しくて、最近上機嫌である。メールで、待ち合わせの店の「2階にいます」とか連絡できる。しゃべらなくていいのがいい(電話は元々苦手)。待ち受け画面とか着メロとか、自分の好きにカスタマイズできるのも楽しい(実は、今月の日記のイラストは、待ち受け画面用に作成したものです)。

明日は朝が早いからと早く床に着いたら、いったん眠ったものの午前2時頃目が醒めてしまい、眠れずにだらだらし、あげく、朝5時からの『スパイ大作戦』を見てしまう。6時に寝て、8時半起床。あぁ、何をやっているんだ、私は。


06/07/2005(火)

打ち合わせで1時間半、友と夕食で2時間――きょうは3時間半しゃべった。いま、いえの人が旅公演中で、おとといまで3日間ほどほとんど一言もしゃべらなかった反動だろうか。

ふとつけたテレビで、『炎と女』という映画が始まり、日下武史が出ているので、ついつい最後まで見てしまった。昔、劇団四季を見ていた頃に大ファンで、「いつまでも私の前を歩んでいてください」などというカードを添えて花束を差し上げたくらいにファンだったのである。日下さんが40代後半か50代の頃ですね。そしてこの映画を見ながら、もしかしてここに写っているこの日下武史は、いまの私よりも若いのではないか?ということに気づき、愕然とした。そして奇妙なことには、共演者の若さからいっても、2歳前の子供の父親であるという設定からいっても、絶対そうにちがいないのに、私の意識の中の日下武史は自分が高校生や大学生の頃に見ていたすごく大人ですごく渋い日下武史なままで、客観的に見て何歳ぐらいなのか、いま目で見ているのに、見当がつかないのである。それでもそのうちにようやく30代後半の人らしく見え始めてきたんだけど、そうするとまたビックリしたのは、なんだか日下武史がロバート・カーライルに似ているように見えてきて(小さい顔、ギョロッとした目、細い肩の線など)、私がロバート・カーライルかっこいいとか言っているのも、日下武史さんステキと昔思っていたのも、要は見た目の好みってことだったのか?という疑問がわいてきたこと。結局、そういう、ことなのか?


06/06/2005(月)

JRのスイカが、たとえばパスケースに入れたままでも機械に載せたらプッと読みとる、ということは知ってたんだけど、まるまる太った二つ折りの財布の中央のポケットに入ったままでも読みとれるとは知らなかった。実践する友の姿を見てビックリ、自分もやってみたらスルッと通れて、目からウロコ。そうか、いままでいちいち取り出して当ててたのは、無駄だったのね……。

きょうは、友と中華食べて、お茶して、また別の友とパスタ食べてお酒飲んで、計6時間くらいしゃべった。


06/05/2005(日)

ホームページのプロフィールのとこをしばらく更新してなかったので、更新した。

ミシンの針が曲がったので、取り替えたら、次のはすぐに折れてしまった。ちゃんと装着できてなかったんだろう。急がば回れだ。ちゃんとしよう。


06/04/2005(土)

去年『ソウルノート』の公演のときに韓国人の共演者に『星の王子さま』韓国語版をもらい、それ以来、ときどき読んでいる。最近は、辞書を引いて、わからない言葉をノートにまとめながら読んでいる。いえの人に、「ホントに勉強が好きなんだね」と言われたけれど、どうだろう。

冒頭に、ウワバミがゾウを丸飲みにする話が出てくる。「コキリ」(ゾウ)という単語を辞書で引いたら、「コキリ ビスケット」という言い方が載っていた。「ゾウのビスケット(食べものが少なくて足りないこと)」だそうだ。こういうのが、面白い。

でも、ゾウのビスケットと聞いたら、私は、『ぐるんぱのようちえん』の大きなビスケットのことを連想するなぁ。韓国語の「コキリ ビスケット」は、「ゾウ【に】ビスケット」と訳したらいいかもしれないなぁ。


06/03/2005(金)

友に紹介してもらって、mixiを始める。私は、インターネットのホームページの、「世界に向かって発信している!」というところが好きなので、mixiのようなクローズドのコミュニティーはなんだか逆に居心地が悪い感じがするんだけど、外にいて居心地悪そうがっているだけじゃ食わず嫌いなので、まぁ一度やってみようかと。

特徴的だなと思ったのは、プロフィールに本名を載せることを推奨し、でも普段のやりとりはニックネーム――という距離の取り方だ。本名とか友だち関係とかで「素性」のわかってる人とだけやりとりするから安心で、やりとり自体はニックネームでするから気楽、ということだろうか。

『フェードル』のスタッフのミーティングが夜にあるので、じゃぁその後スタッフもキャストも集まれる人で集まってちょっと飲みましょうかという会をすることになり、ちょっと集まって飲む。ミーティングが長くかかったので、家の遠い人がちょっとしか居られなくて残念だった。とはいえ結構いろいろな話ができたので、よかった。お料理を準備してくれた人に感謝、おいしかったです。


06/02/2005(木)

衣料のDMに「スリーブレスシャツ」とあって、え、スリー、ブレス?ブレスってなに?胸ならブレストだし、3つあっても変だし……と思ってしまった。スリーブ、レス、つまり「袖無し」と気づくまで、頭の中がグルグルした。「ノースリーブ」というのが一般的な言い方ではないかしら?

いままで古い古いPHS(通話しかできない)を使っていたので、新しいケータイが、いろんなことができて、便利でめずらしくて面白い。メールも送受信できるし。もともと電話が苦手なので、出先でもメールでやりとりできるってのは、ホントに便利。


06/01/2005(水)

稽古場に行くと、舞台上の私の定位置が、きのうまで(舞台中央、正面向き)とかわっていた。上手寄りで、ちょっと斜めになっていた。五幕七場の後、一幕四場の稽古を始めたけれど、小道具のテクニカルなところで不都合があり、このままやってもうまくいかないからきょうはもういいです、と言われて稽古場を後にする。で、青年団の別の仕事を別の場所でしていたら、30分後に電話があって、やっぱり稽古するので戻ってきてくださいと言われ、稽古場に戻って一幕四場をバリバリ稽古する。

こういう段取りやなんか以外の、演技の内容についても、フランソワの言うことは毎日コロコロかわる。でも、今回の私は、それで大変というよりも、なんだかそういうところまで面白がっている部分がある。パノープという私の役について、最初は、「女性らしくならないように。軍隊のように事務的に」と言っていたのが、「チェスの駒(他の登場人物)を動かしている」ような存在だ、になり、先日は、「自分の言葉をしゃべっているのではない。神託を受けて、それが口から出るのだ」ということになった。きょうは、それともまたちょっとちがってきたと思う。

夜、青年団の全体ミーティング。すごい人数が稽古場に集合した。


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