つれづれなる日々

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2005年1月の日々

新年おめでとうございます


01/31/2005(月)

一日仕事。


01/30/2005(日)

3時開演で、最後の公演。3日間5回――最初からわかっていたことだけれど、もっと長くやりたかったな。終演後、バラして、劇場内で打ち上げ。2時間ほど居て、帰宅。仕事があったからだけど、だいたい私は打ち上げには淡白なほうで、もともとあんまり朝まで飲んだりしない。

1月27日に書いた町田駅の掲示について、いえの人と話し合う。「町田駅では上りホーム混雑緩和のため、百貨店口エレベーターおよび階段通路迂回通路として下りホームから改札口へご利用できます」というのは、つまり「上りホームから地下改札口へ直接向かう通路は、混雑します。ホームから一旦、百貨店口に向かうエレベーターで上の階に上がり、階段で下りホームに降りて、そこから地下改札口へ向かうと、空いてますよ」ということを言いたいんだろうと、いえの人は、言う。


01/29/2005(土)

2002年のヨーロッパ公演でダブリンに行ったときに買ったティン・ホイッスルに、見本演奏のCDが付いてて、いままで聞く機会がなくてきょう初めて聞いた。1曲何十秒という小曲を次から次から聞いていたら、中に、スカボロ・フェアーがあって、なんだか気がつくと私は涙を流していた。特になにかの記憶に結びついた曲ということでもないと思うんだけれど。音楽というのは、謎である。

駅から劇場に向かって歩いていると、向こうからやってきた見知らぬおばあさんが、なんかもの問いたげな感じだなと思ったら案の定私のほうに近づいてくるので、道を聞くのかな、なんだろうと思っていると、
「雨が降ったんですねぇ」
と言う。家を出たら道路が濡れてて、不思議に思ったのだろう。
「ええ、そうみたいですよ」
と答えてすれちがう。一人暮らしなんだろうかと、ふと思う。

きょうも、2回公演。


01/28/2005(金)

何カ所か抜き稽古。そして、16時開演で本番第1回。終了して、ご飯食べて、少し他の用事のことをして、本番第2回。劇場で軽く初日乾杯。作・演出の高山さなえの友だちという人から質問を受けて、「役作り」とかそういうことを話す。というか、役作りしない、みたいな話。たとえば、台本の3行めのとこを、演出家が、「純真な目で、見上げて」言ってくれと言う。17行めは「前の台詞を断ち切るように」と言われる。3行めと17行めの間をどうつなぐかを、俳優である私は、考える――というような。


01/27/2005(木)

小田急線町田駅で見た告知が、あまりに意味不明なので写してみた。曰く、「町田駅では上りホーム混雑緩和のため、百貨店口エレベーターおよび階段通路迂回通路として下りホームから改札口へご利用できます」。うーん……。

きょうも、一場から一通り稽古をする。夜の通しには、明日から旅公演なので本番を見られない青年団の人が、二人見にきた。


01/26/2005(水)

きょうは午前中は劇場内でチラシ折り込みがあったので、12時集合。1場(Scene One)から1場(one scene)ずつ、通しては返し稽古という流れで稽古する。19:30開演で、通し稽古。内輪の観客、数名あり。公演が重なっていて、金曜からの本番に来られない人たちだ。私は高山さなえ作品に出演するのは今回が初めてで、もちろん自分たちは自分たちでこれがいいと思うことをベストをつくしてやっているわけだけどそれなりに不安もあったので、公演までまだ2日あるこの時期に、プロダクションの外の人に見てもらえたのは、私にとって、とてもよかった。


01/25/2005(火)

きのう早く寝たので、きょうは気分がおだやか。私は、お腹がすいたり睡眠不足だったりすると、いらいらして、状況が実際以上に悲惨に見えたりする(程度問題なだけで、みんなそうなのかもしれないけれど)。そういうときは、食べたり寝たりするに限る。今回も、その解決方法が効き目があった。

場当たり(登場、退場のタイミングや、舞台上での位置関係を確認し、決めるための稽古)と、稽古(演技中心の稽古)。俳優の休憩時間には、照明や舞台のスタッフが、仕込みの続きや直しを続けている。

一場からラストまで一通り稽古して、俳優は21時半に解散。


01/24/2005(月)

高山植物園『いつだって待っていた』仕込み。私は、まずは照明吊り込みに参加。その後は、舞台のほうを手伝って、ミシンの作業など。18時終了予定だったが20時半までかかり、なんだか疲れてしまって、「解散」となったとたんにあっというまに荷物をまとめて一人でずんずん帰る。明日も早いので、早めに寝る。


01/23/2005(日)

アゴラの稽古場での稽古は、きょうが最後。おもに、後半部分を練習する。稽古終了後、仕込みに関するミーティングをしてから、小道具や衣裳を積み込んで、解散。あしたは、仕込みだ。


01/22/2005(土)

出張で東京に来ている友と、ランチ。おいしいタイカレーを食べた。10月にソウルで撮った『ソウルノート』の写真を見せたりした。あらためて見ると、写真の中の自分がひじょうにいい表情をしていて、驚く。あのソウル3週間は、本当に充実した、楽しい、ストレスのない滞在だった。

きょうの稽古は、俳優だけで、復習。段取りの確認などをする。


01/21/2005(金)

稽古したり、途中で抜けて他の打ち合わせに行ったり、戻ってきてきょうも通し稽古をしたりで、なんだか疲れてしまって、早い時間に家に帰ったにもかかわらずたいしたこともせずにぼんやりしていた。もう寝よう。


01/20/2005(木)

衣裳で要る物を探しに途中下車。なかなかよい物が、セールで半額!

きょうは、はじめて、通し稽古をした。


01/19/2005(水)

きょうの高山植物園稽古は、けっこうハードアクション。あぁそういえば、翻訳で、「アクション」という言葉も、むずかしい。「アクションヒーロー」とかのアクションもあれば、「台詞はアクションだ!」(=相手役にたいする働きかけである)というときのアクションもある。ていうか、日本語でも、いま挙げたみたいに両方「アクション」って言ってるんだから、「アクション」って言葉のままでいいのか、じゃぁ……。


01/18/2005(火)

ガス栓増設工事をしてもらって、我が家に、ガスファンヒーターが導入された。いままでリビングで使っていたオイルヒーターは寝室用に。やっと家の中があたたかくなった! もうコートを着なくても大丈夫! たいへん嬉しい!


01/17/2005(月)

風邪の人がいて、高山植物園、稽古中止。この時期の稽古中止は、ちょっとドキドキする。でも、家でする仕事もあったので、家で仕事をした。


01/16/2005(日)

午前中、あなざ事情団ミーティング。今年も公演をしたいんだけど、3人のスケジュールが昨年以上にあわない! やりたい演目については話がはずむんだけどな。

高山植物園、稽古。


01/14/2005(金)

北斗七星の、柄の下ら辺にある明るい星はなんだろうと思い、星座の本(どこかにあるはず)をさがすがみつからない。それでネットでさがす。星座早見盤のページがあった! 「ウシカイ」あ、これみたい。さらにウェブ検索をして、その星は、牛飼い座のアルクトゥールスらしいと判明。

生協の2階の衣料品売場で、カプサイシン入り(?)のくつしたやら、安いジャージ、レッグウォーマーなどを買う。レッグウォーマーってっても、Tシャツみたいな生地で、上側はゴム入りだけど足首のほうはだらーっとしている。いまのレッグウォーマーはこういうものなのか? けっこう暖かい。


01/13/2005(木)

高山植物園稽古。なかなかうまくいかないシーンがある。シーンというか、私がうまくいかない。がんばれ、私。


01/12/2005(水)
注意:『雌鶏の中のナイフ』のネタバレがあります。

とにかく寒くて、家の中でもコートを着ている。

髪を染めてみたが、あまりうまくいかない。ちょっと明るくしたいんだけど、前に一度黒く染めているから、色が抜けないみたいだ。プロに頼んだほうがいいかもしれない。

地点の『雌鶏の中のナイフ』を見に行った。美術も照明も、すごい積極的に作品に関わってきていて、出演者は3人なんだけど、5人とか6人とかでやってるような感じがした。翻訳の言葉も、演技自体が「自然な演技」でないというのもあると思うけれど、変な違和感がなくて、よかったと思う。ただやはり、ウイリアムという英語の名前が最初に出てくるときと、Fuck off!という英語自体が出てくるときに、舞台上のリアリティが、ちょっと、ぐにょっと揺らぐ気がした。


01/11/2005(火)

ある人の手書きフォントを作成している人に、会った。「さすがに『田』の付く名前が3つ並んだりすると、あ、まったく同じだ、って感じになりますよね。『田』なら『田』を4つくらい作っておいて、漢字変換みたいに選べるようにするとかできたらどうでしょうか」などと、素人が思いつくまま好き勝手な意見を言わせていただいたりした。

珍しいキノコ舞踊団の伊藤千枝さんのワークショップ第3回(最終回)。ウォームアップ、ストレッチ、ミラーと、二人組みのパートナーを次々にかえながら進んでいく。いろいろな人のいろんな動きやいろんな解釈と出会うのはおもしろい。「相手に押された力を受けて動く」になったとき、前回これをやったときと同じ人と当ってしまったのは、だから、ちょっと残念だった。最後に、「力を受けて動く」と「動く相手の作る空間に、かかわっていく」を組み合わせて踊ったのが、ひじょうに楽しく、人のを見ていてもおもしろかった。五反田団の『おやすまなさい』に、「音楽家は音で語り合うんだって」「絵を描いてる人は、絵で語りあうんだって、言葉じゃなくて」という台詞があるけど、ダンサーは動きや身体で語り合う。それを少し感じられたワークショップだった。


01/10/2005(月)

高山植物園稽古。衣裳も、着てみる。


01/09/2005(日)

たぶん、本来の仕事から逃避したい気持ちもあってのことだと思うんだけど、翻訳の調べ物をしていると、いろいろと横道にそれたところで発見があって、おもしろい。

たとえば、spyという言葉に「スパイ」だけでなく「探偵」という意味合いもあると知る。あぁ、こないだ読んだHarriet the Spyという児童文学の中で「スパイ」になりたいハリエットが、オフィスを構えて依頼人と会っている将来の自分を空想していたのは、そういうことだったのか、と納得がいく。

そうだそうだ、探偵といえば、昔、映画のあらすじの翻訳をしていたときに、ditectiveと書いてあって、英語はそれでいいわけだけど日本語は「探偵」か「刑事」かで大違いで、文脈から判断がつかなくて困ったことがあったっけ。

あまりに寒いので、あたたかい衣料を買いに行く。


01/08/2005(土)

寒くてたまらない。


01/07/2005(金)

翻訳をしていて、fairとか、そういう簡単な単語が、むずかしい。「リアルなキャラクターを作るには、キャラクターに対してfairでなければならない」「アンタゴニストも、プロタゴニストと同じようにfairに、そしてリアルに、描かなければならない」。うーん。

それに関連して、もうずっと前になにかの折に聞いた、アメリカ人(だと思う)のレクチャーを思い出した。映画を素材にして英語と日本語を比べるみたいなので、小津映画などいろいろと例を見せてくれたんだけど、その中で、「くやしい」という言葉が英語にはない、とその人は言って、『マイ・フェア・レディ』の一場面を見せた。オードリーが、くやしがって、オットマンかなんかをぐうでゴンッと殴っていた。「これが、『くやしい』ですね」さらに、「英語に『くやしい』という言葉がないから、すぐにunfairというようなことを言う。あれは『くやしい』ということなんですよ」日本が景気がよくて、貿易摩擦がどうのこうのと言っていた頃の話だ。

有朋自遠方来不亦楽乎。そして、飲みすぎました。


01/06/2005(木)

五反田団の映画の、モチの歌が頭から離れない。


01/05/2005(水)

あ、ゴミの日だった。出し忘れた。

10年くらい前に買ったCDウォークマンの、本体だけこないだ発見したけどその他の部品が見つからないので、新しいのがほしかった。きょう、さくらやで見たら、1万円以下のがあったので、買った。帰ってきてふと棚を見たら、なんか見覚えのある袋があって、中を見たら10年前のCDウォークマンのAC電源とイヤフォーンが入っていた……。井上陽水の歌みたいだな。

鍋をするので白菜を買ったら、1/4のが178円だった。高いね。


01/04/2005(火)

きょうも稽古が休みになった。家でずっと仕事をした。


01/03/2005(月)

私鉄から新幹線への乗り換えに、10分の余裕があるはずだったが、電車が遅れて、ぎりぎりになった。乗車券はまだ買ってなかったんだけど、もう間に合わないので、人間改札で指定席特急券だけ見せて通してもらった。

新宿から乗った小田急線ロマンスカーで、近くの席で親子がしりとりをしていた。3歳児くらいか? ほぼ、お母さんが一人でしゃべりどおし。
「お魚の形をしたお焼きでね、中にあんこが入ってるの、マヤちゃん知らないかな? 泳げ、なんとかくん、って知らない?」
「藤沢のおばあちゃんがね、これだけは食べられないって前に一度言ったことがあるんだけど、マヤちゃん覚えてないかな? ラで始まる、お漬物。カレーによくついてくるんだけど、ラで始まって、ウで終わる……」
と、ヒント出しまくりで、なんかもう全部、お母さんの掌の上という感じ。あんなふうに、自分が全能の神であるかのような経験をしたら、私だったらどこかが何かおかしくなってしまいそうだ。お母さんというのは、なんというか、大変なんですねぇ。

夜の稽古がキャンセルになったので、五反田団の工場見学会に行く。去年ほどは寒くなかった。アーバン3がまた見れてよかった。オムトン(とテルミン)のコンサートが楽しかった。

私は音楽を聞くのがわりと苦手なんだけど、オムトンはとっても楽しく聞ける。それはどうしてなんだろうと考えてみた。一つには、言葉がないからじゃないだろうか。音は、どうも私の脳の、古い古いところをつかんで揺さぶる。それで心が無防備で感じやすくなる。そこのところに、言葉が入ってくると、揺さぶられすぎるから私はいやなんだろうな、ということに気づいた。もう一つ、使用楽器の音域ということもあるかもしれない。バイオリンやシンセサイザーの高音が、私はとても苦手なんだけど、そういう無段階に上がったり下がったりする高い音がないから、耳がつらくないんだと思う。


01/02/2005(日)

朝食は、雑煮。昔毎年食べてたはずだけど、「うちの雑煮といえば、これ!」というはっきりしたイメージが、私の中にない。今年は私が作ったんだけど、そんなわけで、超適当。煮干でだしをとって、日本酒をちょっと入れて、あとはしょうゆで味付け。具は、ほうれん草、ニンジン、ダイコン、ちくわ、ネギ。

親戚の子らが来る。一年生は、来る早々「お年玉、くれる?」と言う。誕生日プレゼントには、年末ジャンボ宝くじをリクエストしたそうだ。お金に興味を持つ時期なのか? ちなみに、お年玉は、あげなかった(現金ではあげないことにしている)。


01/01/2005(土)

昼の新幹線で、実家へ。途中、浅間山がきれいに見えた。

新幹線を降りた長野駅は、雪は少し舞っていたけれど青天。ところが、私鉄に乗り換えて、実家最寄り駅まで来ると、空も曇り、雪もだんだん本降りに。積もった雪がまだがっしりと固まっていなくて、少し沈みながら、ぎゅう、ぎゅうと踏みしめて進むので、けっこう体力がいる。TV通販で宣伝している、燃焼系トルネードステッパーとかいうのに乗ったら、こんな感じかななどと思いながら、歩く。

近所のスーパーが、24時間営業になっていた。


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